すぽんてぃにあす

フェイブルマンズのすぽんてぃにあすのネタバレレビュー・内容・結末

フェイブルマンズ(2022年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

予備知識なしに観たから自主制作映画系としか思っていなかったが。

あのスピルバーグ監督が自身の幼少期からの出来事を主題とした作品。
その設定を知りもせずに鑑賞したので、気付いてからは納得の内容だったなぁ。

自主制作と相性の良い青春要素、更に監督自身の初の自伝的作品としての家族の濃いエピソードが特に深く感じられた印象です。
映画との出会い、家族に見守られながら制作に時間を費やし。
友人達との共同作業、賛美、別れ、苦しみ。
ユダヤ人ということで見ていられない描写もありましたね。

メッセージ性として強く感じたのは、家族との関係性でした。
恵まれた環境のようにも思えて、ただ没頭する姿を完全に後押ししているわけでもなく。
そして子は親を見て育つ、優れるか踏み外すのかの線引きは背中を見せることで変えられるのだと改めて感じます。

サクサクなサクセスストーリーでは決してなく、山あり谷ありなんて言葉で言い表せないくらいの喜怒哀楽。
名監督がどんな青春時代を経て心身ともに形作られたのかが垣間見える作品となっていました。