このレビューはネタバレを含みます
富山舞台で荻上直子作品は単純に嬉しい。
オール富山でロケした、あの「かもめ食堂」で有名な荻上直子監督による本作。
昔ながらのキャスティングとはまた一風変わってきて、松ケン主演もまた味わい深い。
生命にスポットを当てた人間ドラマ。
出所したて、なるべく他人と関わらないように生活しようとしていた松ケン演じる山田。
身の回りの奇想天外な人達に介入されることで、少しずつ変わっていく過程は心温まるものがある。
過去作に比べてキャストも若々しく、監督の作品との相性も悪くはなかった。
逆に小林聡美、もたいまさこ、加瀬亮達との相性が良すぎたのかなとも思えた。
不意に訪れる荻上ワールド、ファンタジーの色が出過ぎてしまった瞬間、本作のそれはちょっと許容に収まらなかったなぁ。
そこに関しては多少の減点、それ以外のメッセージ性やらは総じて素晴らしかった。
富山が舞台なのに、お骨を入れる骨袋が都会の仕様になっていたのは残念。
都会は四角だけど、こちらは縦に長く丸みがある骨袋が使われています。
やはり都会仕様にしないと見辛いものなのかしら？
