【ロバート・出・ニーロ特集3作品目】
3時間っていう上映時間の長さから見れないでいたけど、とうとう鑑賞!
スコセッシ✖️デ・ニーロの黄金コンビらしさが溢れかえった、素晴らしい映画だった。
そもそもラスベガスのカジノをマフィアが作ったことを知らなかった。
言われてみればあり得るし、そういうことなんだとは思うけど。
主人公のエースはかなり完璧な存在だったけど、娼婦のジンジャーに恋したのが運の尽きだったな。
かなりクセ強いし、謎にコソ泥みたいなレスターって男のヒモになってたしね。
エースにしろジンジャーにしろ、異性との恋愛はロジックじゃないってことをよく表していたと思う。
ただそれにしてもジンジャーは、下手したら世界の映画史の中でも最も評価の悪い女性登場人物じゃないかな。
金ばっかりだし、男にもだらしないし、育児しないし、アル中でヤク中。
演じ切ったシャロン・ストーンはナイス演技だったね。
エースの幼なじみのギャング、ニッキーの粗暴さは気持ち良いくらいだったね。
すぐ殴る、すぐ殺す、エースのカジノでイカサマしまくる。
言ってることも支離滅裂だし。
演じたジョー・ペジの演技力が凄すぎる。
この映画でもオスカー取っても良かったぐらいだと思う。
地元有力者の親族をクビにしたあたり、エースの哲学が出てたよな。
決して善人ではないけど、経営に真剣で、妥協を許さなかったから、カジノも大成功したんだろうな。
この親族クビにしたエピソードとか、ジンジャーのヤバい女っぷりが加速していくエピソードとか、カジノ運営免許を却下されるエピソードとか、中盤からは兎に角トラブル続きだけど、中でも1番ハラハラしたのはジンジャーとニッキーの浮気。
流石に親友幼なじみの妻には手出すなよ。
ハイリスクゼロリターンでしょう。
ジンジャーの行く末は申し訳ないけどざまあみろって感じだったな。
言ってること滅茶苦茶だし、何言ってるかわからない状況で現金と宝石だけを死守しようとしてたからな。
しかも旦那が買ったやつ。
本当にひとつも尊敬する点のない女性だった。
カジノの裏金の帳簿つけちゃったりと、コメディアンタッチというか、お茶目なマフィアボスもいたけど、そのせいでFBIの捜査が伸びてからの証人達に対する迷いのない抹殺ぶりは、やっぱり流石マフィアだなって感じだった。
ジンジャーとニッキーがとんでもない死に方をする一方、主人公エースが落ち着いた老後を送れていて、良い終わり方だったな。