むさじー

ユージュアル・サスペクツのむさじーのネタバレレビュー・内容・結末

ユージュアル・サスペクツ(1995年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

<嘘と緻密な伏線で味わう騙される快感>

マフィアのボスであるカイザー・ソゼなる人物は居るのか居ないのか?
そして誰なのか?
この謎解きが、シナリオに仕組まれた、現在と回想が交差する奇妙な時間差で、後からフワリと浮かび上がってくる構成になっている。
大どんでん返しという訳ではなく、散りばめられた伏線で何となくその予感はするのだが、結果としてキントの嘘八百に振り回されただけで、ラストは衝撃というより痛快だった。
時間軸がそのまま描かれたらベタな推理ものの域を出なかったと思うのだが、思わせぶりな時間の揺らしで、観客を混乱に陥れる仕組みになっている。
この嘘ばっかりの内容と複雑な時間軸の展開は、二度観しないと理解できないほどマニアックな作りで、アカデミー脚本賞(クリストファー・マッカリー)を受賞し、他にケヴィン・スペイシーが助演男優賞を受賞している。
むさじー

むさじー