ヤマダタケシ

叫のヤマダタケシのネタバレレビュー・内容・結末

(2006年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

2022年8月 潰れたTSUTAUYAで買ったソフトで。多分二回目。
・押井守の劇場版パトレイバーと共通点を多く感じる。東京湾岸エリアが舞台で、再開発された街の、忘れられた記憶自体が襲ってくる。事件を追う刑事たちが捜査を進めるにつれて浮かび上がる開発された街自体の空虚さ。
・花子さんから続く赤い女の進化系だとも思った。そこにいる事、近づいてくる事自体が怖い。
・水面が震える事によって何かの気配を感じさせる演出は『ジュラシックパーク』から?
・起こった出来事には一応の理由が着けられるが、関係無い出来事が積み重なっていることの背後に、作中で説明されていない、説明できない大きな次元がある気がする。その怖さ。
・黒沢清作品は毎回登場人物がどこかの土地名を口にしてそこへ逃げること、そこへ行きたいという願望を口にするが達成されない事が多いし、その場所自体は画面に登場しない(特に勝手にしやがれシリーズ)。今作もどこかに逃げようとする主人公はどこにもいけない。