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コララインとボタンの魔女のあのレビュー・感想・評価

コララインとボタンの魔女(2009年製作の映画)
4.0
字幕 稲田嵯裕里
①2018.1.14 塚口35ミリフィルム上映
②2021.1.29 塚口Blu-ray上映

オープニングの縫い物のシーンからわくわくする ライカの2007年の作品(クレジットは©️2006となってたので作り始めたのが2006年で公開が07年なのかな)

3D用の作品として作られたみたいだけど
フィルムで観る質感がすごくこの作品に合っていたように思う

理想の世界と現実の世界がパラレルになっていて だんだんその垣根がわからなくなっていく

とても丁寧に作られていて 10年以上前にすでにこんなことやってたのか、、と思うと恐ろしくなる

劇場で全ての観客が動いているのとか
庭で順に花が咲いていくところなどのライカおなじみthe緻密作業みたいなのが圧巻

ストップモーションであることを活かしてなのか 全体的に動きがカクカクしている印象
ジュースを入れるシーンはまだプラスチックみたいなのが順に嵩が高くなる仕様で おもちゃっぽい(これはこれでいい
水の表現がたくさんある映画だけどそれがどれも面白くてこれ以降のLAIKAの他作品と比べたら面白い

映像は色が多いけど フッと色がなくなったときにすごく美しく見える
青を探して、というようにコララインの髪やネイルがポイントの青になっていて 色が失われたり過度な色付けがされたパラレルの世界の中でも彼女の存在だけは強くあることの提示のよう

扉と扉をつなぐトンネルみたいな模様がストップモーションならではの重なりでアリスみたいで楽しい

話は他のライカ作品に比べたらちょっとごちゃごちゃしているんだけど
徹底してダークファンタジーに仕上がった作品としては本当に素晴らしいし何度も観たくなる作品
(背景が白のシーンが多かったり映像になってしまうシーンはいまのライカならもっと作り込むだろうなと思う LAIKAが妥協するとは思えないので当時の予算や時間の関係なのかな)

キャラクターのデザインもいい
猫がすきだなぁ
あ