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ショーシャンクの空にのfonske0114のレビュー・感想・評価

ショーシャンクの空に(1994年製作の映画)
5.0
ITやSHININGを書いたスティーブン・キングのヒューマンドラマ作品。
ある刑務所に男が入所し、徐々に所内で変化が起きていく…という話。
少し長めで重厚感はあるが、見所が多いため非常に熱中して見られる。
かの名作との前評判でやっと見たのだが、見終えた後はなるほど、「これぞ映画」というとてもいい作品だった。

以下ネタバレ感想を。

この映画は多方面からその真意や疑問を投げかける作品でありながらも非常に見やすく、しかもおもしろくできていた。

例えば刑務所という意味では罪の重さというテーマと同時に自由の大切さ、人との出会いの大切さ、更には釈放後の生きづらさまで扱うという幅の広さ。

加えて刑務所内にある社会の縮図的な描写、善悪の逆転などもあり、とにかく中身が濃い。

個人的には、ベン・E・キングの言葉にある「学んだことを誰も奪うことはできない」という学問の大切さや、一時の音楽が如何に人々にパワーをもたらすかという確かドイツかどこかで、戦争中でもお互いの国がラジオ放送を癒しとして聞いたというのと重なる音楽の大切さなどはとても心打たれた。

物語としても最後にどんでん返しが起こる爽快さでとにかく濃密でも面白かった。

見た時期がコロナ渦ということもあってか、刑務所で起こる小さな一つ一つの喜びがこのコロナ渦における日常生活のありがたさとも重なって見えた。

映画といえばこれ、といわれる意味もわかった気がする。とにかく誰かにすすめたくなる名画である。
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