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サクリファイスのmajiziのレビュー・感想・評価

サクリファイス(1986年製作の映画)
4.0
誰かのために何かをするには、自分の大事にしているものを差し出さなければいけない、痛みを伴う「犠牲」の物語。

一見このラストは目に見えるものを失うことで世界は救われるけど、そのために主人公が犠牲にしたのは、それまで彼が持っていた思想や概念。

これまでの人生を支えていた価値観を投げ捨てる行為は、もはや死に近い。

考えを変えるだけでなく、さらに行動をしなければいけない。

いわゆる象徴的で理想的な話なのに、タルコフスキーの映像が鮮烈で、彼のこめたメッセージの強さに圧倒されました。
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