純粋に自身の才能を突きつめていった彼の、孤独の物語。
実在の人物をモデルにしたフィクション、くらいの感覚で見るのがちょうどよい名作。
Facebookの創始者として名高いマーク・ザッカーバーグの、Facebook設立から軌道に乗るまでをふたつの訴訟を軸に物語っていきます。
見てビックリ、実在の人物か!?と驚くくらい主人公のマークは嫌な奴として描かれています。
そりゃ、マークに対する訴訟の弁論が中心になるのでしょうがないですが。
才能はあるし成功者だとも思うがどうにも同情できんやつ、という印象のまま物語が進んでいきます。
とにかくラストが最高です。ラストのために観てほしいくらい。
以下、若干の結末ネタバレ含む。
すべての問題を片付けてこれからはFacebookを拡大していく、きっと上手くいくはずだと思う反面、そこに至るまでに捨ててきたもの(捨てたという自覚のないままに)を少しだけ想って空虚な表情のまま、ひたすらF5をクリックするマークの虚しさ。切ないです。あぁ、この人はこういう生き方しかできない不器用な人なんだ、と胸を締め付けるような切なさ。
わたしは、「ファイト・クラブ」とか「卒業」に近いラストだなと思いました。この2作が好きなら、このラストの良さを感じるはず。