焙煎マン

ブレア・ウィッチ・プロジェクトの焙煎マンのレビュー・感想・評価

4.5
POV映画の金字塔であり、当時は誰もやっていなかった前人未到の実話風ホラー映画

分からないという不明瞭さが謎の石積みの痕跡や夜近くで湧く笑い声、ささやき声、足音。の気持ち悪さを引き立てて見る人の想像力を掻き立てる
物語のほとんどは森で映されるので森に閉じ込められたソリッドシチュエーションと言えるかも知れない。

なんと言っても素晴らしいのは臨場感だが、最大のよい点は結局彼らが誰に会ってしまったのかを徹底して映さなかったことだろう
森に住む魔女の噂話を探って行方知れずになったので流れとしては魔女の仕業なのであろうけど、そこも良い具合にボカしている
魔女の姿は映らないし、彼らが死んだのかどうかも分からない

上映時には、役者が表に出ないように成約させたり新聞のスクラップ記事(フェイク)を作ったりと用意周到にリアルっぽさを演出して
映画の中でも役者同士がどう行動するのかはお互い内緒にして迷子になったり足を引っ張り合ったりするのをわざと手探りで行わせている。

とにかくこういった演出と発想の勝利で作られた映画でPOVの中でも臨場感は最高だと思う。
怖くて目が閉じられない、は暗闇から誰が来るかわからない恐怖を的確に表現した名台詞…中身はほぼ怯えるだけだが、一見の価値あり。
モンスターや幽霊が出てこないと退屈な人にはとことん向かないと思う
焙煎マン

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