時は昭和、景気はバブル、再び。
前作で黒幕的なポジションだった大物政治家・漆原の影がちらつく謎の宗教家・鬼沢(演:三國連太郎さん)との攻防が描かれる。
権藤(演:山崎努さん)ひとりがあれこれ指示していた前作とは異なり、本作では陰謀が渦巻く教団や地上げの闇を描き、話のスケールがかなり大きくなっているのが特徴。
前作のヒットを受けてなのか、教団の演出もそこそこ豪勢で、かえってそれがコメディチックなようにも見えた。
終盤、津川雅彦さん演じる花村の長台詞はまさに一言一句が日本社会の警句のようでとても深い。
だがしかし、伊丹自身が取り上げたいテーマが多すぎたからなのか、視点がかなり散らばってしまい、かえって物語の全体像がわかりにくくなってしまっていたように思う。
これは続編を作るつもりでいたけど、頓挫したとかそういうことなのだろうか…?
それとも、この後味の悪さをあえて描きたかったのだろうか…?