あるぱか2世

ユンヒへのあるぱか2世のレビュー・感想・評価

ユンヒへ(2019年製作の映画)
3.7
小樽の冬は長く、雪の終わりが見えない。


われわれ日本人からすれば、そんな雪国の冬の光景はネガティブなイメージばかり抱いてしまうけれど、どうやら韓国ではそうではないらしい。

韓国で最も人気のある日本映画とされる岩井俊二の『love letter』を徹底的にリスペクトしつくしたかのような内容の映画で、小樽が舞台、手紙、実らなかった恋、雪景色、、、などなど共通点のオンパレード。

もちろん、そのままトレースしたわけではなく、映像表現はしっかり現代風ではあるし、韓国と日本がかつてないほど心理的・距離的に近くなったからこその演出もみられる。
凍てつく冬の寒さがこっちまで伝わってくるかのような、しんとした映画だった。

ただ、多くを語らないことを主要人物たちの共通点としているためか、どこか不器用でぶっきらぼうな人びとに心なしか見えてしまった。
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