マッサージ屋2号店

男はつらいよ 寅次郎紅の花のマッサージ屋2号店のレビュー・感想・評価

5.0
シリーズ第48作目。

劇場公開時以来、約28年ぶりに鑑賞しました。
公開当時『男はつらいよ』シリーズは全く興味は無く、映画館で見たのは『知床慕情』のみ。
なぜコレを見たかと言うと我が街に当時あった“柳ヶ瀬劇場”の閉館が決まり、今作が最終上映作品だったんですよね。
だから今作が見たかったわけではなく、最後の“柳ヶ瀬劇場”を体感したかったから行ったまで。

しかし結果的に渥美清の遺作となり、見ておいて良かったと後に思いましたけどね。
ちなみに今作のパンフレットはやけに豪華でした。

今作は満男が泉の結婚式を潰し、傷心の為に行った奄美大島で浅丘ルリ子演じるリリーに偶然出会う。
さらに寅さんが1ヶ月前からリリーの家に居候しているという流れ。

撮影当時に渥美清の体調がかなり限界だったらしく、いつ最後になっても良いようにリリーを4度目の登場にしたようで。

初見時はリリーや満男と泉のストーリーはよく分からなかったので特に気持ちが入りませんでしたが、順番にこのシリーズを見てると感慨深さがあります。
特に寅さんとリリーの腐れ縁は…本当にコレで完結でも良かったと思える。

終盤近くのリリーが満男の行動を絶賛する台詞は完全に寅さんへの発破だし、その後の寅さんの行動もハッピーエンドへの流れでしたよね。

それでも山田洋次監督としてはこの後も続けるようだったので、よく分からない締めでしたけども。

そして最後の寅さんの台詞「皆さん、ご苦労様でした」は沁みます。