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スキャナーズのhoteltokyoのレビュー・感想・評価

スキャナーズ(1981年製作の映画)
3.8
放浪者のベイルは複合施設でハンバーガーを食べている最中、ある婦人から軽蔑の眼差しを受け、代わりに婦人客を睨むと、その婦人がもがき苦しみ倒れてしまう。その瞬間謎の男たちに麻酔薬を打たれある施設に運び込まれてしまう。目を覚ました瞬間、あるドクターによって自分が「スキャナー」と呼ばれる超能力者であることを知らされる・・・的な物語。

脳をハックする暗殺企業を描いた作品『ポゼッサー』で「クローネンバーグの息子による・・」という触れ込みから、これは親父の作品を観ないわけにはいかないと鑑賞。古い作品なのだが、想像以上のボリュームと、カセットテープで90年代の歌謡曲を聞いてるような心地よさがあり、当時は画期的だったはずの部位破壊とSF要素が3周くらいして超かっこよい。もちろん超能力者という本人にしかしりえない葛藤と、底しれぬ相手と退治する恐怖も十分描かれている。というか豊川悦司の『ナイトヘッド』も少なからずインスパイアされてるのかな。

この親父の本作があってこその息子ブランドンの『ポゼッサー』。素質やセンスは十分十分引き継がれている。
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