きんゐかうし卿

感染のきんゐかうし卿のネタバレレビュー・内容・結末

感染(2004年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

 
 
 
 
 
自宅(CS放送)にて再鑑賞。『予言('04)』と同時公開された“Jホラーシアター”第一弾作。全篇を通し、どんより、ねっとりとした画面で何かが起こっている緊張感と暗示に満ちた描写が続く。登場人物はそれぞれに心理的な問題や悩みを抱えており、ストーリーに幅を持たせている。ただ心理劇が苦手な向きにはお薦めし辛い上、ドチラかと云えばドラマ面より不気味で生理的嫌悪感や不安を煽ると云った視覚的な恐怖を全面に出している感があり、この辺りが好みの分かれる所以だろう。個人的には凝った照明や色構成も評価したい。70/100点。

・佐藤浩市の“秋葉清一”は云うに及ばず、顔色が常に悪い“魚住晴哉”の高嶋政伸、冷静な“中園雪乃”の羽田美智子、怪演が光る“赤井潔”の佐野史郎、意地悪な“桐野優子”役の真木よう子等々、適材適所な印象のキャスティングも功を奏している。また佐野史郎以外の白衣はグレーや黄色等、数色の淡い色付きの白衣で撮影されたと云う。

・TV用オムニバスドラマ『世にも奇妙な物語 春の特別編('91)』内の一エピソード「第223話 急患」がベースとなっている。原案としてクレジットされている君塚良一によると、小堺一機と未鑑賞だった『エクソシスト3('90)』についてイメージを語り合い、書き上げた初めてのホラーが「急患」であったと云う。“赤井潔”の佐野史郎は“森忠幸”役として「急患」にも出演しており、演出(監督)の落合正幸、音楽の蓜島邦明等、本作と共通する関係者が多いのはこれに由縁する。

・鑑賞日:2012年1月4日
★☆ 某サイトより転載 ☆★