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キャラメルのcchhiikkaakkooのレビュー・感想・評価

キャラメル(2007年製作の映画)
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文化も言葉もまるで違う世界に生きる彼女たちに深く感情移入できたのはきっと、あたしが彼女たちと同じように「女だから」なんだ、と、まず最初に思った。そして、彼女たちが、探せばこの世界のどこかに“本当に”存在していそうな、ふつうの人々だからこそ、響くものがあった。

すべての女は宇宙を抱えている、って何か別の映画で言ってたけど、ほんとにそう。
秘密を抱えて生きているんだよね。
何かがきっかけとなって、堰を切ったように泣いて感情を爆発させる瞬間もあるの。彼女たち自身にも、それがいつやってくるのかなんて分からないし、そんな瞬間も訪れないまま、それまで通りに秘密を胸にしまいこんで生き続けてくのかもしれない。
仲が良くたって、どんなに腹割って話せる仲だって、知らないことなんていくらでもあるんだよね。でもだからこそ、あたしは秘密を共有しあう瞬間に興奮してしまう。あたしたちだけの、彼女たちだけの、他の誰かが踏みいることの出来ない、聖なる領域のような、そんな特別なもの。
女って最強だよな。って、この映画観てワクワクしちゃったよ。
そしてあたしの秘密も誰かに話したくなっちゃった。話したいのに、話せないこと。ふつうの顔してふつうに生きてるあのひともまた、誰にも見せない秘密を隠そうと、仮面をかぶってるだけなのかもね。


あとね、すっごく響いたセリフ。
メロンのように切ってみないと分からない(正確にはどう言ってたっけな)、それって人生そのものだ。やってみないと分からない、それが人生だ。未来のことなんて誰にも分からないんだから、先が見えなくったって当たり前なんだよね。不安な気持ちを抱いた時に、自分に投げかけたい言葉がひとつ増えたのが嬉しかった。
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