未来都市ソラリス。日本の建築を絶賛していたというタルコフスキーは出来上がって間もない日本の首都高を未来都市として長々と撮る。ちょっと誇らしい。
惑星ソラリスで不具合が起こったため主人公クリスが地球からソラリスへ出向く。しかし宇宙船の船内で彼は10年前に自殺したある人に遭遇する…。
ニュートリノやクローン、脳波、放射線を海に照射…シンプルな物語にこれらの苦手ワードが修飾されているからか難解な印象を受けるけれども最後まで興味深く観ることができた。更にドストエフスキーとトルストイの名も登場し哲学的な観点も余すところなく描出されている。
今作も水や立ちこめる霧の映像、画角のこだわりにハッ!とさせられた。