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キューティ・ブロンドのBaadのレビュー・感想・評価

キューティ・ブロンド(2001年製作の映画)
3.8
『ブックスマート』を見てからついついとまらなくなり、『クルーレス』を見て、長いこと見逃していたこれも見ました。つまり、キューティー映画まとめ見、ですね。

いや、面白かったです。
骨格が上手くできてる。

ブロンドでゴージャスだから、付き合いは楽しかったけれど政治家夫人としては頭軽そうに見えるから相応しくない、とエルは振られるわけですが、その時点で頭の中が??でいっぱいになってしまいました。

頭良さそうなのにサポートに回ると公言するエルもですが、数年付き合って彼女の頭の良さが見抜けないワーナーもワーナー。

で、彼を取り戻すべく進学先のハーバード・ロースクールに入るわけですが、この辺はまあ、あってもおかしくないだろうな、とは思った。
学科テスト、マークシートなんですね。あとは内申点と自己アピールならむしろ有利そう。お金持ちで学費には困らなそうだし。

で面白かったのが、インターン先の優秀な弁護士やインターン生の頭の硬さ。この辺はリアルにそうかもしれないと思いました。法律って、実学なのに実際のものに触れなくても偉くなれそうだから。要は世の中のあらゆる事象を言葉で分類して整理してどう公正に取り扱うかという学問ですから。

そこでエルの一見柔らかめの経歴が助けになったりするわけですが、その辺の見せ方はさりげなくて上手い。

一方で、被告がアリバイを隠しているとはいえ、裁判になる前にあそこまで物証精査してないの?と不思議には思いました。家族間の殺人事件なんて多すぎで丁寧に捜査しないのかしらん。たまたま依頼主が金持ちだからお高い弁護士を雇えたというだけで?

基本エンタメのロマコメの絡んだ成功物語なので、細かいことを言うのは野暮ですが、法律に関しては2-3ありえないことはあるそう。

『クルーレス』の後で見たので、冒頭のエルのルックスがとても平凡に見え、台詞回しも訛ってない?レベルにぎこちなくて心配したのですが、カリフォルニア育ちでルックス抜群のアリシア・シルバーストーンと比べるのは酷でした。掴みはかなり酷いです。

ロースクールに入ってからは弁舌が冴え渡り、これが必要でリース・ウィザースプーンが抜擢されたのだな、と納得できました。

見たら元気になれる楽しい映画です。

(アメリカに科捜研はないの? 2021/9/5記)
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