ルチル

チャップリンの殺人狂時代のルチルのレビュー・感想・評価

チャップリンの殺人狂時代(1947年製作の映画)
3.8
自分にとって一番大切な人のために、重婚と殺人、窃盗を繰り返すアンリ。そこに罪悪感はない。だってこれはビジネス。愛する人を守らなくては。

チャップリンの戦争における大量殺人と平時の利己的な殺人と、犯罪者を斬首刑にすることと、いったい何が違うのかという問題提起。公開時が73年前、終戦直後、戦勝国アメリカでこの映画を制作したチャップリンの意欲が伺える。

愛する妻子を失って、まるで夢から覚めたよう、本当にあったことなのか。
悪い人すぎず、いい人すぎず、そのニュートラルな演技が印象的だし、時々みせるニヤリとした悪い顔が喜劇のチャップリンのイメージとは違って、とても良かったです。
時々出てくる猫が可愛い。
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