木上

シリアの花嫁の木上のレビュー・感想・評価

シリアの花嫁(2004年製作の映画)
3.5
アラビア語って美しいな
今は入国することもできないシリアも、少し前までは人情のあふれる国だったそう。
あるルポ漫画「私もトルコで考えた」ではトルコからシリアに入国した筆者の体験談が描かれている。
きらびやかな町、美味しい鳥料理、親切な人々、そして大統領の宣伝の顔写真
「こんなに見ず知らずの人にご馳走になった国はない」というほど、本当に旅人に親切だったそうだ。

文化は素晴らしい。
文字も、音楽も、料理も、しきたりもその国の文化が成すもの。

「境界」が大きなテーマ。
この世の国はすべて近隣の国との問題を抱えている。
グローバル化 なんてもはや聞きあきた現代。
(でもボーダーレスになったら文化はどうなるだろう。500年も経てば白いも黒いも黄色いも無くなってるかもしれない。私は民族を感じる映画が好きだ。)

境界を守りたいあまりにたくさんの問題をかかえてしまった。
かかえるほどに、境界はめんどうに、残忍になっていく。

境界は守るべきものか?
無くすべきものか?

そんな議題さえ、どうでもいいのだ、無駄な議論だと言っているように感じた。
そーだそーだ、知らん人が決めた境界に振り回されつづけてるのはおかしい。
この映画だって現代だって日中韓だって、それぞれのボーダー・文化を尊重しあえる人は、境界を侵さずとも存在しているのだ!
木上

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