しゃにむ

ブレイド2のしゃにむのレビュー・感想・評価

ブレイド2(2002年製作の映画)
2.5
「違う、そうじゃない。オレはそもそも暴力には反対だ」

漆黒の剛腕から繰り出される神業チャンバラ・フェス2作目。筋肉×ヴァンパイア×剣撃=完全無敵の究極生命体ウェズリーさんのセオリーは誰にも崩せません。今日もお手柔らかに(無慈悲に)ヴァンパイア・ハント♪

今度は迫り来るハゲ(影)の軍団を粉砕☆
何だか中盤要らなくない?…頭と尻尾だけならばウェズリーさんの見せ場満載です。中身なんて必要ねぇ!90分で十分でした。

ウェズリー「信じられないだろうがヴァンパイアは実在する」(ドンッ!)

ナ、ナンダッテー...ψ(。。)メモメモ...

と、動揺するのはトーシロです。初見の人がまず驚くのはヴァンパイアよりも圧倒的な無敵加減を見せつけるウェズリーさんの暴れっぷりでしょうね。前回よりアクションがキレキレで濡れ濡れです(汗で)

開幕早々にパンパンと銀の弾を撃ち込み救済(地獄へ強制連行) 雑魚ヴァンパイアは登場からのコンマ数秒で退場。モブキャラはウェズリーさん相手だと登場時間が極端に少ないです。「デイ・ウォーカー」なる異名でヴァンパイアから恐れられています。冒頭のバイカー退治は本作の見どころ。猛スピードで突っ込んでくるバイクに微動だにせずにクナイですれ違い様に転倒させ、さらには飛び乗りワイヤーで仕事人ばりの仕事をしてバイクを奪い去る神業。ブラボー!信じられないのはウェズリーさんの存在ですよ( ´艸`)

今回のウェズリーさんは許しをモットーにしています。前作では本気で根絶やしにしてやろうと壊滅的危機に追い込んだヴァンパアと協力することになります。ヴァンパアの天敵といえばもちろんウェズリーさんですが、今作では新たにリーパーズなるハゲ(影)の軍団がヴァンパアの天敵になります。力も生命力もヴァンパアを上回り、日光以外の弱点を克服したのがリーパーズです。結論、日光も克服したウェズリーさんが最強だね(゚∀゚)

ですから、前作のような鬼畜な振る舞いは控えています。

冒頭でもヴァンパイアに尋問するシーンがありますが暴力的な手段は取りません。バイクの車輪の回転にヴァンパイアの頭を力ずくで近づけてハゲ磨き。これには口を割るしかない。なんと人道的な尋問(拷問)方法だ!

狙撃されそうになればヴァンパイアを盾に肉のカーテンで防御。悪気が無ければそれは悪意ではないのです(゚∀゚)

ウェズリーさんは天敵がいないのでリーパーズなんて屁にも思っていませんが、ヴァンパア連中に泣きつかれて寛大な聖人のウェズリーさんは共闘することに。そしてヴァンパアの部隊を仕切ることになります。見るからに反抗的な態度のならず者軍団です。ウェズリーさんは旧来の啀み合いを解消するべく、まずはならず者軍団の中に特に反抗的な態度のゴリラ(ヘルボーイ!?)を調教します。このならず者軍団は実はブレイドを暗殺するための武装集団でした。

ウェズリー「宿敵がやって来て興奮してるみたいだな。どうした、かかって来いよ。きっかけが必要ならオレが作ってやる」

華麗なるペン回しを披露した後にゴリラ男をペシペシ叩きます。そりゃウホウホと怒りますよ。煽っていくスタイルです。

ウェズリー「来いよ、ハゲ野郎」

ゴリラ「この野郎…!」

こういう駆け引きは先に手を出したら負けです。あっと言う間に組み伏せられて後頭部に謎の小型装置を装着されます。

ウェズリー「頭に飾りをつけたやったぜ。オレがスイッチを入れたら、ドカンだ。爆弾だよ。可愛い飾りだろう。スイッチはオレが持ってる。これからは何処にいてもいつでも押せる努力をしよう」(素敵スマイル)

ゴリラ「」(蒼白)

ウェズリーさんは人たらしの天才のようです。この一件以来反抗的な態度だったヴァンパイア達が嘘みたいに素直になります。実践してみたくなるテクニックですね( ´艸`)

博愛精神がモットーだという信念は揺るがない。毛嫌いしているヴァンパイア達のディスコに潜入した際は終始笑顔を忘れません。もちろん笑ってますよ?引きつってませんよ。

ウェズリーさんの寛大さはヴァンパイア達に留まらずリーパーズ達にも向かいます。下水道で複数のリーパーズに囲まれた際に(常人なら自害を決行しかねない状況)はリーパーズへの思いやりの言葉が聞けます。

ウェズリー「お前ら知らねえな。誰を相手にしてるかって」

数秒後紫外線ボムで周りは焼け野原となります。哀れなるかな、数秒間は逃げる暇を与えてくれたのに活かせ切れませんでしたね。

それから、やはりこいつ裏切りやがった的な展開がありますがウェズリーさんは先見の明があるので慌てず穏便に対処します。

ウェズリー「2つ言っておくことがある。1つ目はお前の裏切りを知っていたこと。2つ目はその爆弾が…本物だってことさ」

また裏切り者に数秒間の執行猶予を与えてくれました。ブレイドの世界の住人は学習しません。後片付けが大変だろうな、ってくらい豪快に四方八方に飛び散ります(ザマァァァww)裏切り者は来世で正直者になれとの心遣いが感じられます。

今作はブレイドとその他ザコヴァンパイアとの共闘がメインなので前作での漆黒マッスルアクションを期待するとちょっと残念。冒頭シーンとラストシーンまであまりウェズリーさんの見せ場がなくてやや冗長…?

血の池に飛び込むリミッター解除シーンはもはや様式美です。力をセーブしていたウェズリーさんが唯一力を解放することを視聴者にアピールする親切設計です。

キター(゚∀゚)ー!

リミッター解除、至福(肉)のひと時。

ウェズリーさんからミシミシと筋肉が血を取り込み喜びに軋む音がします。それはブレイドの血管に流れる太古の吸血鬼の本能の呻き声かもしれません。それから繰り広げるスーパー・ヴァンパイア人同士の戦闘シーンは今までのフラストレーションを闘う興奮の燃料です。肉と肉のぶつかり合いこそ我々の本懐なのだと悟らせる悟りの時間( ´艸`)

ジャイアントスイング、壁ドン(エレベーター大破)、靭帯損傷、心臓の串刺し…と見たいものを一挙におさめた有り難いシーンでした。ストーリー自体はお粗末ですが溜に溜めたイライラは一応発散出来る設計です。

最後のシーンでストリップのカーテンを開けたらウェズリーさんってギャグは初見殺し(両義的に)ですね。そんなサービスがある店ならぼくも行きたいです( ´艸`)
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