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マンハッタンの二人の男のYAZのレビュー・感想・評価

マンハッタンの二人の男(1958年製作の映画)
4.2
ジャン=ピエール・メルヴィ
ルの観る

国連会議出席予定のフランス
代表が欠席し行方も分からず。
彼の居所を追うNY在住の二
人の記者だがの話


物語に捻りも複雑さも無いけどメルヴィ
ルの自己体験を踏まえたなかなかに奥深
い佳作でデビュー作に通じる所多め。
愛国者の記者をメルヴィル自身が演じて
二人の記者が彷徨う夜のマンハッタンを
撮った撮影も本人が担当してるとのこと

メルヴィル演じる記者がAFP所属で彼
の友人であり共に行動するのは一般紙の
カメラマンでやや若い世代。代表の居所
を発見した後の二人の対応の違いに戦争
体験が色濃く反映して体験者は代表の戦
前の経歴を思えばそうなるだろうなとは
思う。一つのリスペクトですね

メルヴィルがレジスタン活動経験者であ
るので自己体験を踏まえてるなと

フランスとアメリカのメディアの違いに
触れてるのも面白い。フランス映画には
日常会話の中でアメリカを揶揄するよう
なのチョコチョコ出てきますが本作では
アメリカメディアの売れるモノなら何で
も売るというプライドの低さを激しくは
ないけど否定してる

そちらの文化に乗っかりそうな大衆紙
カメラマンどうするか?であります

男の友情に影響を及ぼす戦争体験による
世代観の違いとスタイリッシュな夜景の
映像が良い具合にマッチして90分弱と
短めなのでサクッと観れました
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