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沈黙の戦艦のしゃにむのレビュー・感想・評価

沈黙の戦艦(1992年製作の映画)
3.8
「怖い…注射は苦手なんだ」(CV 玄田哲章)

生きているものなら地球だろうが宇宙だろうが場所に関係なく料理出来る人類(?)史上最強の「平凡な」コック、ケイシー・ライバック(スティーヴン・セガール)は当然ながら最高秘密機関MIBにマークされていた。戦艦ミズーリの厨房で働くライバックの元に監視任務に派遣されていたエージェントK(トミー・リー・ジョーンズ)はヘマをやらかしライバックに存在を察知されてしまう。ライバックら本能的にKを「料理」してやりたがるが、Kはそんなの堪ったもんじゃない、と「平凡な」地球最強のコックを相手にノイローゼ(何せMIBの兵器が全然効かない)になりつつも孤独に奮闘するのだった…これはMIBが秘匿していた機密記録です(約1%嘘です)

ケイシー・ライバック・シリーズ1作目であり沈黙シリーズの原点にあたる作品だとか。なるほどなるほどセガールの旨味が1000%凝縮された、むせ返るほどカッコいい鬼畜アクションコメディ映画でした。

一方的な虐殺にも見えてしまうセガール拳法は張り切りまくりで殺りまくり、趣味の爆弾作品のお披露目会(つまり爆破)を主催したり、終いには大砲を操縦してドンパチ戦艦戦を始めるので面白過ぎます。そしてセガールに一方的に血祭り蹂躙される敵に同情を禁じ得ません。今作は爽快感と憐憫が同時に押し寄せる、何だか不思議な作品でした(゜ヮ゜)

あらすじ↓
戦艦ミズーリ号の艦長の誕生パーティーに招かれたヘリから降り立ったテロリストにミズーリ号があっさり占拠されます。ミズーリには例の「平凡な」コックが乗っていました。後は…お分かりですね(ニッコリ)

戦艦が簡単に乗っ取られるのも仕方ない。

裏切り者「ヘリが来ますよ」

艦長「聞いてないぞ。許されない」

裏切り者「艦長のびっくり誕生パーティーを開きたいのですよ」

艦長「びっくりパーティなら仕方ないね、うん、びっくりパーティなら」

裏切り者「ありがとうございます」(あ、ちょろいわ)

まぁ何歳になっても誕生パーティーは嬉しいものだから仕方ないですねε-(´∀`; )

ライバックさんは今回も紳士的です。上官とのフレンドリーな会話に癒されます。

上官「口の利き方には気をつけろ。牢屋にぶち込むぞ。陸に上がるまで一週間あるんだからな」

ライバック「残念だなぁ。上官殿の成人式を見れないなんて」

上官殿は仕返しにライバック特製スープに隠し味(ツバ)を目の前で仕込みます。視聴者にはわかります。血管が切れた音を。ライバックさん、上官の胸倉を掴んで目の上を殴って肉をえぐり取ります。身の危険を感じた水兵たちはライバックさんを冷凍庫に監禁。肉は鮮度が一番ですからね。さらに寒いジョークでますます鮮度が保たれます٩(ˊᗜˋ*)و

ライバック「今日はやけに冷え込む日だ」

冷凍庫の中でも銃声を聞き逃しません。脱出しておっ◯いまるだし(張り艶よし)のビッチ風な女優を仲間にして次々と乗組員を解放、テロリストにテロで立ち向かいます。

個人プレーはさすが。2丁拳銃ならぬ2丁マシンガンでバッタバッタ敵を倒し、ナイフ一本で数秒間に野郎5人を始末し、電子レンジ爆弾で後々ビックリな伏線的爆発を起こし、またお手軽爆殺キットで敵を吹っ飛ばし、ドアに時限爆弾で敵を爆殺し、殺った後にロープで宙吊りに、鉄骨に胴体を突き刺す…などなどイかれたアクション満載です(^q^)

さて、ラスボスのトミー・リー・ジョーンズはバンダナ、グラサン、革ジャン、とかなりロッケンロールな出で立ちをしています。自称革命家のイケイケなナイスガイ。アニメファンらしいです。潜水艦とのやり取りに「ホトトギス」と「ピーピー鳥」なる可愛らしい呼び名を使うシーンにキュンとしました。

ライバックさんの経歴紹介
専門…武術、爆薬、兵器、戦略
勲章…銀星章 海軍 殊勲章 名誉負傷章
現在…平凡な(最強の)コック

これを聞いたシーンのジョーンズさんの諦念にも似た呆然とした表情は哀しいです。

ジョーンズ「なぜあのコックを雇わなかったんだ!?」(涙目)

部下や同志が次々とライバックの餌食となりついには自ら戦う羽目に。ライバックが大砲をおもちゃのようにドンドン撃って味方の潜水艦が大破、自身も砲撃の爆風に巻き込まれて頭の打ち所がわるかったのか、ロブスターを助けるんだ、とか子豚は泣きながらお家に帰ったのさ、と意味不明な言葉を吐く半ば放心状態に陥ってしまいます…K。ライバックとの対決シーンは悲惨です。武器である包丁をライバックが口で受け止めて奪われ(どうかしてるぞ!)、目玉をえぐり抜かれ、頭に垂直にナイフを突き立てられ、終いにはコンピュータのディスプレイに頭を突っ込まれます。それはオーバーキルやん…(゚∀゚)

レンタル版はセガールの吹き替えが玄田さんでやはり擬似的シュワ体験でした。テレビ版だと若本規夫さん(うろ覚え)も出てるとか…うーむ、観たくて仕方ない( ;∀;)
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