フライ

アイス・エイジ3 ティラノのおとしもののフライのレビュー・感想・評価

3.8
前作1、2を観てハマった本シリーズ作品。終始笑い多めのストーリーは、相変わらず最高のキャラクター達とのやり取りで安定の面白さが。そこに全く種の違う、動物達の友情ストーリーが絶妙に絡んで行くのが素敵なのだが、本作では家族と言うプロットが増えた事も重なり見ていてとても気持ちの良い作品だった。

マンモスのマニーは、前作で自分がフクロネズミだと思い込んでいたマンモスのエリーと結ばれ妊娠し、出産が近付き日々動揺し周りに迷惑を掛けていた。産まれてくる子供の為、公園まで造る始末。
親友でマナケモノのシドは相変わらず間抜けな行動をしていたが、サーベルタイガーのディエゴは、マニーの変化だけでは無く自分の不甲斐無さから旅に出る事を決意し、マニーとも決別してしまう。
ディエゴが出て行った事で寂しさを覚えたシドは、たまたま落ちた地下洞窟の中で大きな卵3個を見つけ、心の隙間を埋めるべく自分の子供として育てようとする。反対するマニー達を尻目に卵を育てるが、産まれて来たのは、絶滅したはずの恐竜の赤ちゃんだった。そんな事を意に介さないシドは、マニーが造った公園で3匹を遊ばせるが、他の動物達まで押し寄せ全て壊してしまい、更に恐竜の子供が動物の子供迄食べそうになり混乱する。怒るマニーだが、そこに現れたのはティラノサウルスの母親で、3匹の子供と一緒にシドまで地下洞窟に連れ去ってしまう。
マニーとエリー、フクロネズミの兄弟エディとクラッシュと共に、地下洞窟に入りシドを探しに行くが、恐竜にさらわれたシドを見たディエゴも心配し合流する。
洞窟の中は恐竜達が生息する巨大な地下空間で、5匹は恐竜に襲われ混乱するが、目の前に現れ助けたのは、イカれた英雄で片目のイタチ バックだった。プライドの高いディエゴは無視するが、冷静なエリーはシド救出の手伝いをバックに頼むのだが…

相変わらず笑いとオチを繰り返しながら、絶妙なバランスで進めて行くストーリーは、子供だけではなく大人も楽しめる素敵なアニメだった。
マニー、ディエゴ、シドと言う全く種の違う3匹と、前作で仲間になったエディとクラッシュ、そしてエリーが、反目しながらも、友情や家族愛を、助け合いコミカルに表現しながら進んで行くのでとても気持ちよく鑑賞出来た。そこにバックと言う強烈なキャラを加えた事で、一層笑えたし、とても楽しめた。
本作の面白さの一つとして、コミカルな動物達の助け合いの中に、途中息抜き的に展開されるリスとドングリのピタゴラスイッチ的な掛け合いに有るかと。アイス・エイジのある意味マスコットキャラクターとも言えるが、今回まさかの恋バナストーリーに、メインストーリーと同じ位ワクワクしながら、笑って楽しめた。

既に20年も続くシリーズ作品は、4、5と出ている中、今更ながらようやく3を鑑賞。本作もシリーズとして続くだけの面白さを感じたし、今後も機会が有れば鑑賞したいと思える楽しくて素敵なアニメ映画だった。
馬鹿馬鹿しい笑いの中に、心温まる素敵なストーリーが芯に有り、子供だけでは無く、大人も気持ち良く楽しめる作品なので機会があれば是非。
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