回想シーンでご飯3杯いける

イップ・マン 序章の回想シーンでご飯3杯いけるのレビュー・感想・評価

イップ・マン 序章(2008年製作の映画)
3.8
スターウォーズ「ローグワン」に出演した事で、今まで以上に注目を浴びるようになったドニー・イェンが主演。彼が演じるのは、ブルース・リーの師匠としても知られる実在の武術家イップ・マン。

カンフー映画といえば、それこそブルース・リー主演作品ぐらいしか観た事が無いので、他と比較できないけれど、日中戦争による日本統治時代を描いたドラマパートと、悪役として登場する日本兵と格闘を繰り広げるアクションシーンのバランスが絶妙で、とても良くまとまった作品だと思う。

手数が多いドニー・イェンのアクションは、恐らく実在したイップ・マンをかなりディフォルメした物だと思う。それよりも僕が魅力を感じたのは、イップ・マンの、地域や家族を愛し、無駄な戦いを好まないストイックな人物像だ。後半では激しい格闘シーンも登場するが、それも前半での人物描写があってこその爽快感だと思う。抑制の効いたバイオレンス描写は「マトリックス」や「キングスマン」に通じる部分がある。