ヨシイコウタ

テルマ&ルイーズのヨシイコウタのレビュー・感想・評価

テルマ&ルイーズ(1991年製作の映画)
3.9
爽やかなラストが印象的でした。

始まって早々緊迫した空気になったかと思えばルイーズが一発撃ち込んだので「あれ、こんな映画なの?」と最初こそ驚きはしましたが、後はずっと世界に入り込んで観れました。主人公二人がどんどん逞しくなっていく様子に、胸を風が通り抜けていくような気持ちを覚えました。
物語序盤から途中まではテルマがよくヘマをするので、ルイーズのほうに気持ちが寄って少し腹を立ててみたりしましたが、終盤「私のせいね」と言うテルマに対し「バカね、違うわよ」と返したルイーズの言葉には、不思議なことに観ていて抵抗なく「心からそう言っているんだろうな」と共感することができました。映画の世界観に引き込む力があってこその共感です。この映画の魅力的なところのひとつだなと思います。

夜明け前のグランド・キャニオン近くを駆け抜けるシーンが好きです。
ハッピーエンドではないかもしれないけれど、深く感動するラストであることは間違いないです。