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悪魔の凶暴パニックのblacknessfallのレビュー・感想・評価

悪魔の凶暴パニック(1976年製作の映画)
3.5
映画秘宝の最終号買ったよ。サイテー映画特集、創刊号の「エド・ウッドとサイテー映画の世界」を意識した誌面は最終号に相応しいと思った。
創刊号と最終号を買った雑誌はこれだけだ。

今回の二度目の休刊の主な因は町山さんにあると思う。日本一売れる映画雑誌になりながら創刊時のカウンターな姿勢を修正することなく、その気質の暴走を止めることなく起こったのが"脅迫DM"事件だと思う。その対応についても結局誌面で謝罪することもなく誠意と謝意に欠ける対応をズルズルと続ける様は、かつて敵視し反逆した権威主義でお高く止まった連中と同じものになっていた。つまりアティチュードが説得力を失い多くの人を失望させた結果だと思う。

こう言うと「この人、アンチ町山なんでは?」と思われる方もいるかも知れないけど、おれは町山さんのこと大好きなんだよ!『ジャンゴ 繋がれざる者』のイベントで終りにわざわざ声かけて厚かましくも『アメリカンカニバケツ』の初版本にサイン貰うほどの町山worshipperなんだよ!なので、この件に限らず、最近、ダメだこいつ、と思うことが多いけど嫌いになれねえよ笑
ちなみにこのサイン貰った時、町山さんのおかげでいかに自分の映画体験が豊かになったことの感謝の想い伝えようとしたんだけど、町山さんがおれが着てたDEAD KENNEDYSのTシャツに反応してボーカルでアクティビストのジェロ・ビアフラが最近何をしてるかってことを話初めて、DEAD KENNEDYSの話だけして終わっちゃった、、映画Tシャツにすべきだった、、

で、本題のこの映画ね。これはすごいんだよ。
ドラッグ使用の恐ろしさを描いた社会派ホラーなんだけど、そのドラッグの恐ろしさの描写がブッ飛んでる💊💨
本作に出てくる"ブルーサンシャイン"てドラッグを使用すると、その影響が数年後に出てくる。どうなるかというと突然、ハゲになって皆境無く人に危害を加える狂人になる。
髪の毛がズルーっと滑り落ちツルッパケになったと思ったら「ウォーー」と暴れだす。これが何回もリピートされる画期的な展開に唖然としたよ笑
ドラッグがどうとか、ホラー的に恐いとかじゃなくて劇中人物のどの人が、「次は誰がハゲて暴れるのか?」という間抜けだが恐ろしくもあるズンドコなスリルに没入できるオンリーワンな映画。ハゲ・ホラーの金字塔だよ!
この監督、『スクワーム』も撮ってるんだよね。これは生きたゴカイ🪱が数万匹使ったゴカイ・ホラーのマスターピース!
才能のある監督なんだと思うよ。

こういう映画に出会いよくわからない脱力感と感動を味わえたのも映画秘宝のお陰なんだよ。やはり、自分の映画体験を豊かにしてくれた媒体が無くなるのは寂しい。
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