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シモーヌのsmithmouseのレビュー・感想・評価

シモーヌ(2002年製作の映画)
3.3
声はジェーン・フォンダ
体はソフィア・ローレン
優雅さはグレース・ケリー
顔はオードリー・ヘプバーン+天使
(評論家評価)
こんな女優はもはや人間じゃあない。

「ガタカ」の監督らしくスタイリッシュに淡い映像の質感が好き。

マッドなプログラマが売れない映画監督に託したのは無限の表情と演技のパターンのストックを持つヴァーチャル女優のプログラム。
完璧過ぎる演技と極度に少ない露出で実在しないにも関わらず世界を魅了していくが。
近未来的で夢の中の様な光景の中、アル・パチーノの珍しく情けない姿と嘘に巻き込まれた人達のシュールなドタバタが面白い。

動いた時(演技する時)には見えるが、静止している(演じていない時)には見えない所はプログラムと役は似てる気がする。人間の余計な動きのないCGから感じる異物感がなければこんな未来が来ても面白いかも知れないけど、監督と役者のぶつかり合いで起こる化学反応が無くなると芸術としては如何なんだろか?
見せたいものだけを見せて来るものには気をつけようと思わせてくれる幸せな未来の映画。
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