ニクガタナ

劇場版 鋼の錬金術師 シャンバラを征く者のニクガタナのレビュー・感想・評価

3.4
原作の結末が見えないうちにいろいろ設定改変し、広げまくった風呂敷をとんでもない畳み方してむりやり完結させた2003年版のTVアニメに直結する内容。納得の行かなかったTV版の結末が何か挽回されるかも?と思って淡い期待をして公開当時劇場鑑賞したがその期待は脆くも崩されたボンズ制作のダメな劇場版。全巻持ってるTV版DVDの最終巻のみ観直してから、原作完結後初めて再鑑賞。現実の世界線の1923年ミュンヘンと、錬金術世界を真理の扉でつないだパラレルワールド2元展開で、向こうで死んだ人気キャラも都合よくそっくりさんでこちらに登場。時には歴史上の人物にも。キング・ブラットレイ大総統が「メトロポリス」の監督フリッツ・ラングに。こんなとんでも錬金術の結果得られるのは失笑のみ。これぞ等価交換の理である。オカルト大好きナチスまで絡む。実在したトゥーレ協会の幹部が、扉を超えて何をしたいのかはっきりしない。映画オリジナルキャラに魅力がない。脚本無茶苦茶、んなアホなって展開でまさに話にならない。クオリティが相当高かったTVシリーズの作画スタッフによる暴走巨大化したホムンクルス グラトニーとラース(03年TV版)の格闘シーンとかスゲー良いアクション作画と編集なのに残念でならない。
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