次男

プラダを着た悪魔の次男のレビュー・感想・評価

プラダを着た悪魔(2006年製作の映画)
4.2
今まで「映画に興味のない無教養な女に『好きな映画はなに?』と聞いたら十中八九あげられるバカ映画」と思ってた。反省してます。参りました。すみませんでした。


開始40分くらいまでの展開が、自分が想像してた全部だった。ファッションに無関心な女が鬼ボスに無茶振りされてヒーヒー言いながらでもサクセスかつ衣変えたら大変身やったね☆的な。
いやーそっからの展開の軽やかさたるや。その美しさは飽きさせず種類を変えて、いつの間にか主人公応援してて、途中しっかり深みも持っちゃって、最後は美しく着地。お見事!



「女子力MAXサクセス&大変身映画」じゃなくて、生き方を見つめ直す映画だった。

なにが素敵だったって、この映画がどんな価値観も否定してなかったこと。アンディの選択は勿論、ミランダの生き方も、しっかりと尊重していたのがとても嬉しかった。
その生き方・向き合い方に優劣はなくて、どんな風に生きてもなんかを失ってなんかを得てるはずなんだ(と信じたい)。仕事一筋でも、夢を追って貧乏でも、生きるために働いて愛する人たちを愛して生きても、どれがいいとか悪いとかじゃないのよな。文章にすると我ながら稚拙で既視感バリバリだけど、日々に忙殺されていろんな知人のいろんな生き方を見てると、ふとどうしようもなく不安になってしまう。これでいいのかなーとか。ぼくはそうだ。

この手の映画って、さも一つ答えがあるかのように結末を迎えがちな印象がある。(もしくは、御都合主義的にすべてを手に入れる) でも、ここではそうじゃなかった。アンディは言わずもがな、最後に素敵な笑顔を見せてくれたエミリーもそうだし、特にミランダの最後の台詞「Go」には、一点の曇りもなくて、その一言を言わせたのが、この映画の、彼女への全肯定とリスペクトのように見えた。(彼女への肯定は、劇中名前のあがっていたすべてのアーティストたちへのリスペクトのようにも思える)
こんなに影響力のある映画がそういうスタンスだったのがとても嬉しくて、そして恥ずかしながら、28歳独身男性俺も、ちゃっかり元気をもらってしまった。


…などと、小面倒な理屈をぐちぐち並べなくてもすっげー楽しい映画・映像だから、敵わない。アンハサウェイはかわいくておっぱいで、メリルストリープなんてもうミランダそのもので超怖かった。
とっても楽しい映画でした。

次から、好きな映画で本作を挙げた女の子がいたら、この映画の話で盛り上がりたいな。
(ぁたしもキレイになりたーいォシャレがんばろぉ☆しか言わなかったらてめーは馬鹿か最後まで観たのか?って見下すけど)