次男

秘密の森の、その向こうの次男のレビュー・感想・評価

秘密の森の、その向こう(2021年製作の映画)
4.3
良すぎる。静謐、的確、懐古、未知、愛。シーンのはじめのカット、シーンの終わり方、言葉の少なさ、無駄の無さ。良すぎる。観劇中、かっこつけじゃなくてマジでずっと浸れた。浸れて浸れて、もう別にどう終わってもいいよモードだったけど、ラストまでいいんだぜ?良すぎる。

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「観客の皆さん、これぐらいでわかるでしょ」の線引きが天才だな。僕は幸運なことにタイトル以外なにも知らずに観たのだけど、「ああ、丁度ぴったりわかるよ」だった。不足と過多がないことはこんなにも気分がいい。

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好きなところは、
ネリーがどんぐり触ってきたないところ。
ネリーがマリオンのことを知った時の、知った表情の、やってなさ。
クレープを投げたところ。
パパがタバコを吸っていいか聞いて、窓を開けるところ。
冒頭、家に帰る車中の、後ろから伸びるお菓子とジュースとマリオンの顔。
タイトルの出方。
「未来の音楽」。

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この作品が日本で作られたら、なんてナンセンスなことを考えてしまうな。
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