困ったちゃん

マイライフ・アズ・ア・ドッグの困ったちゃんのレビュー・感想・評価

3.8
ずっと気になっていた作品。
~午前十時の映画祭にて~

スウェーデン映画って「スウェーディッシュ・ラブ・ストーリー」もそうだったけど独特な子どもの捉え方をする(そんな詳しくないけど)。

病弱なママにお話をしてあげる事が大好きな少年イングマルの成長物語。

ママへの想いとは裏腹に喜ばせるどころか空回りばかりのイングマルがかわいそうで…。叔父さん家行きの決定打となった出来事は不運の極みで目を覆いたくなる。「ママが元気なうちにもっと話せば良かった」が何度も繰り返される。ソ連のスプートニク号に乗せられ宇宙で餓死してしまった犬に想いを馳せ、自分の不幸はそれよりマシだと何度も呟く。

不運ばかりでも周りの人には恵まれていてただの辛い物語だけではないのがいい。サッカーチームで知り合ったイケメン女子の存在がキョーレツ。この辺りは北欧映画らしくドキリとさせられる演技をする。自分に置き換えてもイングマルの出来事は生涯忘れられないものになるでしょうね。不運に遭っても距離を置いて見ればいい、的なセリフが腑に落ちた。
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