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COWBOY BEBOP 天国の扉のキーのレビュー・感想・評価

COWBOY BEBOP 天国の扉(2001年製作の映画)
4.0
1998年のテレビアニメ『カウボーイ ビバップ』の、2001年劇場用新作。
公開は9月ですが、ハロウィン時期を描いた作品になっています。

見た目がほぼサンフランシスコな火星の都市アルバシティを舞台に、ウィルス兵器を使うテロリストのヴィンセント、スパイクとその仲間の賞金稼ぎ、ウィルスを開発した製薬会社との、三つ巴の戦いを描いた物語。

監督はテレビシリーズの監督でもある渡辺信一郎氏で、脚本はテレビシリーズのメインライター信本敬子さん。

テレビシリーズでかなり作画レベルが高い作品でしたが、劇場版では更に高い作画レベルで、20年経った今観ても、驚異的です。
作画レベルに比べると、ストーリーはテレビシリーズほどのレベルではなく、変に80年代ハリウッド製映画のような娯楽大作を目指したような仕上がりにちょっと違和感があります。
テレビシリーズに比べてハードボイルド感とウェット感が大幅にダウンなのも、ちょっと不満です。

ですが、娯楽作品の装いに込められたいくつかのモチーフである、火星移住、ウィルス兵器、気象操作。更にはラストに綴られた一文"ARE YOU LIVING IN THE REAL WORLD?"と、20年経った2021年の今だからこそリアルに感じられる怖さを先取りしている、ということに驚きを感じさせてくれました。
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