ゃょぃ

ブラックホーク・ダウンのゃょぃのネタバレレビュー・内容・結末

ブラックホーク・ダウン(2001年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

リドリー・スコット×ハンス・ジマー=ベストマッチ(イエーイ!)

多くの教訓を得られる映画であり、キチンとブレない着眼点さえあれば苦痛とならない2時間半だと思う、ぶっちゃけ究極の舐めプかましてボコスカにやられましたって話。

2〜3年に1回は見直してる作品だけど、忘れた頃に見るとまた新鮮に写るから不思議、光学サイトを装備しているのはエリート(デルタチーム)だけ、その他一般陸軍兵士(レンジャー)はアイアンサイトのみ、そもそもグローブも防塵ゴーグル(サングラス)も着けてない、1993年当時の武装の未熟さが30年後の自分に伝わってくる、武器の扱い(のレベル)が容易になればなるほどルーキーとベテランの差は紙一重になる。

たとえ烏合の衆の民兵であれど地の利と人海戦術で訓練され最低限統率のとれた行動ができる兵士に勝ててしまうということ。
(火器の扱いが容易になったが故に一般人に兵士が蹂躙されるという事態になった)

装備はキッチリと必要以上に持って行っても困らない、「捨てる」という選択ができるくらいの手数は持っておくこと。
(防弾プレートは必ず装備、念の為の追加装備、もちろん水筒も大事)

「絶望」を映像化する才能、他の追随を許さない画作りだと思う。
(味方3vsほぼ無限湧きの敵、無理ゲー)

現実はゲームのようにはいかない。
高貴な黄金の魂を持つ者たちであっても神様というのは慈悲を与えたりしない。
(危険だと分かっていても仲間が生きているなら助けに行く精神と困難に立ち向かう勇気、ただそれだけでは覆せない状況も存在する)

いちばん恐ろしいのは命の価値は平等ではないということ、結局感情移入してしまいアメリカ万歳思考になってしまって現地ゲリラ民兵のことはもっと徹底的に焼き払ってしまった方が良いのでは?と過激になってしまう自分がいる。

『衣食足りて礼節を知る』という諺があるがまさにその通りで、このソマリアの民兵たちは何も足りていないから戦って奪う訳で、そこには『矜恃』や『誇り』なんてものは無いように見える、敵とはいえ必要以上の死体撃ちや遺体損壊に引き回し、死者への冒涜は貴様らの信じる神は許すのか?甚だ疑問……

人が密集するマーケットで武器を売り、爆薬の傍で実弾射撃に興じる民兵…そんな某現場猫も真っ青な場所で育つ人間がマトモなはずもなく…

やはり医療・食糧・教育の支援に加えて生活インフラを整える、人が人として生きられる世界になりますように、誰ももう戦わなくて済む世界になりますように。

『愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ』
ゃょぃ

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