一回目観た時は「確かに面白いけど後に何も残らない」感触だったのだが、改めて観ると、それがいかに難しいことが思い知らされた。とにかく、時代劇口調により時代劇グルーヴを上げていく前半、それがカタルシスに転じる後半の対比が最高!また、残るものはきちんとあったよ。後半の殺陣にかなり長い時間を割いているのだけれども、観ていくうちに暴力が育てる狂気を感じずにはいられない。凄惨な暴力を描くことで逆説的に暴力の愚かさを説いているのだ。そういった作品がエンターテイメントとして大スクリーンでかかったという事実には敬服する。