&y

オール・ザット・ジャズの&yのレビュー・感想・評価

オール・ザット・ジャズ(1979年製作の映画)
4.0
【2014/3/30:HTC渋谷】
タイトルフォントや宣材のカッコよさに痺れ、ずっとスクリーンで観たかった作品。発掘良品さん最高。
注射と目薬で生かされてる瀕死のショービズ男が、毎日ギリギリのショータイム人生を繰り広げる。元妻に愛想尽かれ、そこらへんの女とはヤりまくり、でもショーには文字通り命を賭けていて、娘のダンスレッスンの時だけはパパの顔になる。まあ偏り方はハンパないけど、めっちゃくちゃイイ男なのでしょう。
全ては虚無だが「死」だけはリアリズムである、ってことがバシバシ伝わってきて、けど、それでも血が通った暖かな時間や関係性ってあるんだよね。元妻と娘とのダンスシーンは美しくて切なかった。そして、その全てが彼にとってのショータイムであるという、エキセントリックかつ醒めきった目線。
こんな風に生きてみたい!と思えるほどのアグレッシブさはわたしにはないけど、人生が全部ミュージカルだったらいいのにね、と弱気に感じることはあります。
そんな気分になった一本。
&y

&y