けーはち

オール・ザット・ジャズのけーはちのレビュー・感想・評価

オール・ザット・ジャズ(1979年製作の映画)
4.0
"all that jazz"で「などなど……」とか何やかんや云う時の英語の決まり文句らしく、音楽の"jazz"は関係ないようだ。ダンスの振付、舞台から映画を手がけたボブ・フォッシー監督。仕事中毒、女遊び&クスリ💊タバコ🚬キメまくりで身体を壊し💀死を自覚した時、取り急ぎ作った半自伝みたいな映画。自分をso-soなエンターテイナーと自嘲しながら彼が尽きせぬ表現、承認欲求、セックスへの執念と、そして散々振り回した家族(元妻・彼女・娘、三人の女がメイン)への懺悔とを全力でぶつけ、劇中劇と本編がワケワカメグチャドロになる(本編の死にかける主人公と、その本編を撮っているという体裁の劇中劇の主人公が一緒に登場するシーンは見もの!)シュールなミュージカル映画である。「芸のためなら女房も泣かす」古い芸能人の主人公をロイ・シャイダーが演じているが、このおじさんがまたタバコスパスパ仕事の鬼やってるときも、クソだらしないモテまくりヤリまくりドンファン演ってるときも、超~カッコイイ。絵になる。名作。