佐藤哲雄

ホーンティングの佐藤哲雄のレビュー・感想・評価

ホーンティング(1999年製作の映画)
1.0
当時観た映画を再視聴したのでレビューコメントを起こしておくよ。

リーアム・ニーソンもオーウェン・ウィルソンもキャサリン・ゼタ=ジョーンズも、皆ピッチピチの若者で新鮮だったよ。

リーアム・ニーソンは公開当時まだ47歳。

同年に『スターウォーズ エピソード1/ファントム・メナス』も公開されている。

『シンドラーのリスト』公開から6年後だ。

オーウェン・ウィルソンとキャサリン・ゼタ=ジョーンズはまだ30歳という若さだ。

主演のリリ・テイラーだけは別だったが……
当時も今も変わらない。


俳優の若さについてはこのくらいにしておこうかね。


さて、オーウェン・ウィルソンの最期のシーンがエグかったよ。

首をもぎ取られるというのは、なかなかに残忍な殺し方だろうからな。

全般的にCGの濫用度が非常に高く、CGがCG候うであるために、恐怖感やグロテスクさは微塵も感じられなかったよ。

むしろ芸術的な美しさや、ジェダイのフォースのような力でお爺ちゃんと戦うエレノアの強さの演出に一役も二役も買っていたように思う。

この映画から遡ること7年前に公開されている、フランシス・フォード・コッポラ監督の『ドラキュラ』もそうだったが、映像美が優先されていることにより恐怖感が軽減、または欠損してしまうという強いジレンマを感じたように思う。

劇中で死んだのはオーウェン・ウィルソンだけだったが、最も誠実な青年が残酷に殺され、誹謗中傷の権化であるキャサリン・ゼタ=ジョーンズや、この悲劇の仕掛け人であるリーアム・ニーソンなどが生き残るという結末は、何のこっちゃ、という印象を受けたよ。

ヤン・デ・ボン監督は、キアヌ・リーヴス主演の映画『スピード』で一躍時の人となった監督だが、他は『スピード2』や『ツイスター』、『トゥームレイダー2』、そして本作と、うだつの上がらないところを見るにつけ、一発屋だったのだなぁ、と今さらながらに思ってしまうよ。

何よりも、題材が怨霊による超常現象だけ、という薄っぺらさが頂けなかった。

そして、今回、最後まで観終えて思ったことがある。

どうやら私は当時、途中まで観て挫折したか、あるいは寝落ちしたようだ。

最後の20分ほどが全く記憶になかったよ。

それまでのシーンは全て記憶にあったので、まあ間違いないであろうと思う。

という訳でだ。
豪華キャストや豪勢なCGを使い倒した映画ではあるが、私には全く肌に合わない映画だったよ。

以上だな。
佐藤哲雄

佐藤哲雄