ベべべっち

マイティ・ソーのベべべっちのレビュー・感想・評価

マイティ・ソー(2011年製作の映画)
4.2
ムニョムニョ

振り返ってみると、そんなに濃いストーリーでもないし、ちゃんとした敵と戦う訳でもないのに、観れば観るほど面白い。

MCU4作目でこれまで同様、SFアクションに変わりはないのだけど、全く違う世界観に引き込まれる。

これまでのアイアンマンやハルクと違うところの一つは、地球とは別のアスガルドという惑星の存在。
そのアスガルドと地球パートが交互に描かれながら物語が進んでいく。
特にアスガルドの世界は壮大で美しく、ぼーっと眺めているだけでも楽しい。

アクションや世界観もいいんだけど、やっぱり今作はキャラクターの魅力が印象に残る。

肉体的には最強だけど、王になるにはまだまだ心が未熟な主人公のソー。
そんな傲慢なソーに激怒し、ムニョムニョ…じゃなくてムジョルニアを取り上げ、ソーもろとも地球に投げ捨てるのが現国王のオーディン。
そのオーディンを演じているのがアンソニー・ホプキンス。渋すぎ。

そしてやっぱり、ソーの弟を演じたロキ。
この時点でもうすでに存在感が半端ない。
独特かつ幸の薄そうな雰囲気と、どうしてもどこか憎めないような感じが絶妙すぎる。

他には浅野忠信がシレッと出演しているところも、日本人としては嬉しいポイント。

作風的には、これまでのMCUのSFアクションに加えて、若干のファンタジーとナタリー・ポートマンとのラブストーリー要素が盛り込まれてきたのも良かったんだけど、一番のお気に入りは、ほどよいコメディ感。
アイアンマンやハルクよりも普通に笑えるのが、このマイティー・ソー。

ちょいと天然なところや、雷の神様なのに電気に弱かったり、車に普通に轢かれるわ、顔芸で見せてくれたりと、笑わせ方のバリエーションが豊富。

そう考えると、今作はSFラブファンタジーアクションコメディ?って言いたくなるぐらい多種多様なジャンルが盛り込まれているけど、話がとてもシンプルなので決してゴチャつくことなくスっと入ってくるから良い。

あとは、今作で初めてインフィニティ・ストーン(スペース・ストーン)が登場するのが重要なところ。ほぼ一瞬しか出ないけど…。
順番通りに観た場合、1回目の鑑賞では「何だこれ?」ってなる。
というか多分、別に気にもしなかった記憶がある。もちろん名前もわからない。色だけ覚えていればOK?🙄
2周目以降の鑑賞では、インフィニティ・ストーンの集まっていく経緯にも注目しながら観ると面白いと思う。

結局…
何が一番言いたいかというと、ソーとかロキよりもヘイムダルが好き。
(ジャケに載ってるの嬉しい😆)


P.S. 今作のスタン・リー
ムニョムニョ…じゃなくてムジョルニアを車で引き抜こうとするおじいちゃん。