千年女優

ラスト サムライの千年女優のレビュー・感想・評価

ラスト サムライ(2003年製作の映画)
3.0
南北戦争時代に陸軍で活躍するもインディアン戦争で老若男女を蹂躙した事を悔いる元米軍士官ネイサン・オールグレン。自堕落な生活の中でバグリー大佐を介したオファーを受け明治維新直後の日本へ戦術指導で来日した彼が、西南戦争で政府と対立する勝元の軍勢に捕らえられ、次第に彼らの生活と武士道に敬意を抱く様を描く時代劇です。

親日家で知られるトム・クルーズが主演と共に制作も手掛けた2003年公開のエドワード・ズウィック監督作品で、日本が舞台の時代劇という事で渡辺謙や真田広之に小雪らの多くの日本人キャストが出演し、渡辺謙がオスカー助演男優賞にノミネートする等して海外市場へと進出。アメリカ映画ながら興行収入は日本が北米以上を記録しました。

勝元勢の装備や姿勢が過剰に前時代的なもので、それ以外にもステレオタイプな日本描写は多々あり、変えられぬ史実もあって物語の推進力にも欠けるところもありますが、西部劇等のインディアン描写でよく見られる「白人の救世主」的なものではなく、武士道も含めた異文化にリスペクトを払う描写となっている点に好感が持てる一作です。
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