NAOKI

黄金を抱いて翔べのNAOKIのレビュー・感想・評価

黄金を抱いて翔べ(2012年製作の映画)
3.7
「金の延べ棒…見たことあるか?」
「あるよ…『ミニミニ大作戦』で見た…」

た…たまらん!(笑)

え?

7年前のこの映画以降…井筒監督は映画撮ってないんだ…

この映画があまり評価されていないこと…おれは納得出来ないんですが…
その理由はここでよく目にするこういうことだったんじゃないかと思います…

「思ってた映画じゃなかった…」

実は当時…この映画を観たおれも最初同じような感想を持ちました…

「札束より欲しいもの…お前にはあるか?」
様々な分野のプロの男たちがチームを組んで地下金庫に眠る膨大な黄金を狙う!
この手の映画…海外によくあります…「オーシャンズ11」みたいなね…

鮮やかな手口で胸のすくようなケイパーもの…

ところがこの映画は全然違う!
なんか…暗くてグダグタでお粗末な犯罪顛末…

ルパンが結局日本から世界へ出たように日本では「オーシャンズ」みたいなケイパーものは合わないのだ…

日本では本当に有能な人間は強盗なんかやらない…そういう人は普通に仕事で成功するだろうし、もし犯罪を犯すなら「特殊詐欺」みたいなのしかやらないだろう…

黄金を狙うやつなんて…社会からはみ出てしまった中途半端なダメ人間ばかり…彼らの犯罪計画がうまくいくわけもなく…

最初に見終わった時は…
「うわぁカタルシスねえな…」
そう思った訳です…

ところが…その後この映画がズシンとおれの体に残っていることに気付いたのです。

これはリアルで日本でしか成立しないケイパーものであり…見返す度に面白くなるこの映画はおれの「お気に入り」になっていきました…

「北」の工作員が暗躍することでガンアクションがあるのだが誰もが日本での銃撃戦に「馴れていない」…
そりゃ…こうなるよ

カーチェイスしかり…爆弾しかり…
そして…強盗しかり…

やる気と勢いだけはプロだけど、とにかく「馴れてない」悪事は思いもよらない展開に…

これぞ…本当にリアルな日本のケイパーものだよ!

井筒監督は「ガキ帝国」や「パッチギ」を見ればわかる通り「在日」だ…
それこそ今騒がれてる徴用工の末裔じゃなかったっけ?

彼がもう7年も映画撮ってないのはまさか…そんなとこに理由がある訳じゃないよな?まぁ確かに何につけ喧嘩腰だし(君の名はディスは凄かった)…以前映画撮影中に死亡事故も起こしてるけどね…

最近「ヒーローショー」とこの「黄金を抱いて翔べ」を見直して…
おれは井筒監督のこのタッチ…大好物だと改めて思いました!他にいないよこんな監督…

新作を熱望します…

「なんだ、おまえらゾンビ派かよ?」
「過激派だよ!」

た…たまらん(笑)
NAOKI

NAOKI