ぴのした

リトル・ミス・サンシャインのぴのしたのレビュー・感想・評価

3.9
有名なコメディ映画。
この走って車に乗り込むシーン、なんか既視感がある…なんだろう。

まず家族一人一人のキャラが立っていてよかったなー。特にニーチェ好きの兄と自殺未遂の叔父さんの絡みが好き。

結局、物語全体を俯瞰して見てみると、父親は本を出版できない、妹はミスコンで大恥をかく、兄はパイロットになれない、じいちゃんに関しては死んじゃうしで、だれも成功してないのに、行く前と比べて帰るときはなんだかみんな幸せそうなんだよね。。そこがこの映画の醍醐味なんだよねたぶん。。

コメディだと聞いていたので、個人的にはもっと笑いに振り切ってしまって、じいちゃんが生き返ったり、あのダンスで観客がスタンディングオーベーションしたりと、最後に普通ではありえないようなハッピーエンド要素を盛り込んでくれるのかと期待していた分、あっさり終わって拍子抜けした。

でも逆にそこまでコメディに振り切らず、ほどよく笑えてほどよくほろ苦い感じがこの作品のいいところなのかもしれない。ありきたりなコメディエンドだったなら最後のシーンがあれほど感傷的には映らないと思う。

よくある普通のコメディ映画の枠に収まりきらないちょっぴりビターな映画でした。

てかあの車のミニチュアみたいなの売ってないかなあ、欲しい。