キャッスルグレンギャリ

銀座カンカン娘のキャッスルグレンギャリのレビュー・感想・評価

銀座カンカン娘(1949年製作の映画)
4.0
U-Nextで観賞。NHK朝ドラ「ブギウギ」に触発されて笠置シヅ子の作品を見ようと本作を選択。
「銀座カンカン娘」は笠置シズ子の楽曲だと思いこんでいましたが、高峰秀子でリリースしていたのですね。勘違いしていました。日本映画最高の女優と言われる高峰秀子は歌手としても大ヒット曲を持っていたとは。
笠置シズ子のヒット曲を提供していた服部良一の作品なのになぜ高峰秀子でリリースされたのでしょう。経緯を知りたいものです。
本作は1時間少しの短い作品ですが、コメディ調の明るい作品に仕上がっていました。当時のゆるい、のんびりした雰囲気が伝わってきていいです。窓は開けっ放し、男性の友人が断り無しで訪ねてきて上がってくる、等など
ゆるい、のんびりとした雰囲気は大柄で太った岸井明の存在が大きいです。この方のことは本作で初めて知りました。若くしてなくなったようで残念ですね。
笠置シズ子は養女として育ったことは今まさに「ブギウギ」で描かれていますが、Wikipediaによると高峰秀子も同じ養女だったそうです。本作制作中二人のヒロインは子供時代を語り合ったのでしょうか。
本作では大名人古今亭志ん生の演じる姿を観ることができます。病気する前だったのでしょう。滑舌がしっかりしていた、さすがと思わせます。志ん生の口上を聞きながら本作は終わるのですが、名人が美味しいところをもっていったな、という感じ。
最後にひとつ。お婆さん役で長く活躍した浦辺粂子は意外と長身なことが本作でわかりました。