ガメラは人類を救った
でも、その影で踏み躙られた命
あったはずの未来
違ったはずの人生
信じたくない現実
善悪は表裏一体
柳星張
世界は終わろうとしている
だけど、ひとりじゃないよ
感想です。
ガメラ3 邪神覚醒を初鑑賞。
んー、個人には、圧倒的に2までのガメラが好きです。本作のCGの感じや、中途半端な人間ドラマ、モヒカンガメラがノイズになって、特撮の良さが出たり引っ込んだりの繰り返しで、「やべぇ、これは寝るかもしれん」と思う瞬間がチラホラありました。
なんだか、今まであった緊張感や見た目のかっこよさが足りない気がします。
1作目は未知の生物への恐怖感だったり、福岡ドームの頭の悪い作戦があったり、夕日と折れた東京タワーとギャオスというかっこいいシーンがあって、良いわぁ〜、怪獣映画だわぁ〜と思いました。
2作目は圧倒的な絶望感、すべてにおいて敵のスペックの方が上、元気玉式そこ開くんかーい!ビームなんかに打ちのめされました。
そういうワクワクポイントが、少しずつ個人的なツボからズレちゃった感が否めません。
とはいえ、本作の駅破壊シーンは圧巻で、あぁぁぁああ、数年前まで通勤していた渋谷駅がぁぁぁああ、1回だけ行ったことがある京都駅がぁぁぁあああッ!という見事さ。え?これ、本物使った?と、目を疑うレベルの破壊映像でした。
そして、戦闘シーンの「右腕の一本くれてやらぁ!」という、ガメラの声さえ聞こえてきそうなあのシーンからの龍拳。これはアガる。
ゴジラもそうですが、人類に都合のいい働きをすると、怪獣をヒーロー視しがちな特撮作品。ただ、1作目の時に私も気になっていた「建物壊してんのガメラじゃね?」に対する回答を提示してくれた本作。映画的には好みではありませんでしたが、逃げずに3作やり切ったことには拍手です。
余談
キリが無くなってしまうので、パンフレットは基本買わない主義ですが、ガメラ2に対して特に思い入れが強いので、人生初・パンフレットに手を出しました。
1〜3のあれこれが書いてあったり、宇多丸さんがコメントを寄せていたりと読み応えバッチリです。ちょっと高めの価格設定ですが、悔いなしです。