エイデン

龍が如く 劇場版のエイデンのレビュー・感想・評価

龍が如く 劇場版(2007年製作の映画)
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東京、新宿にある眠らない街“神室町”
連日の熱帯夜が続く中、銀行に今西と中西という改造銃を持った2人組の強盗が押し入るが、何者かが神室町中の銀行から100億円もの金を引き落としており、金庫内にほとんど金が無く、職員や客を人質に立て籠もっていた
通報を受けた刑事 野口と、応援に訪れた伊達は監視場所をこさえるも、そこはエアコンが故障中
更に2人は誤射した弾がエアコンに当たって壊れてしまい、暑さに喘ぐ2人はこの先どうするか考えあぐねる
突入の手立ても無く、こう着状態が続いていた
一方、ホストクラブ“スターダスト”の一輝は、関東一帯を制圧する巨大ヤクザ組織“東城会”の風間に頼まれ、言葉も話せないという謎の男を預かっていた
数々の事件が巻き起こる神室町に、かつて“堂島の龍”と恐れられた伝説の極道 桐生一馬が10年の刑期を終えて現れる
桐生は幼い少女 遥を連れ、彼女の母親である美月を探していた
桐生は立ち寄った店で突然ヤクザ達に襲われるも凄まじい強さでそれを撃退する
その戦いに巻き込まれたカップル唯と悟は何とか逃げ出すも、どさくさに紛れて唯はレジの金を盗んできていた
戸惑う悟に唯は、簡単に金が稼げると強盗を行うことを提案する
その頃、東城会系真島組の組長 真島は、東城会から消えた100億円の行方を探していた
そんな折、真島は桐生が神室町にいることを聞き、金と関係があると睨んで街へと繰り出すのだった



セガの同名ゲームを実写化したアクション映画
ゲーム1作目のストーリーを元にしながらも、アンサンブル形式で神室町を舞台にした怒涛の一夜を描く

アンサンブルということで、主人公の桐生一馬、そのライバルである真島吾朗、謎に強盗をするお前誰だカップル、お前誰だ強盗など、様々なキャラクターの目線でストーリーが進行する
ここで先に厄介な点を説明しておくと、そのアンサンブルがストーリーをややこしくしていたりする
各キャラクターパートの端々に物語が断片的に語られることで全貌がなかなか捉えにくく、桐生と真島以外の物語が特に集約するわけでもないので、どこに集中すればいいのか原作知らない人は確実に混乱する
その上 展開自体も原作ゲームに基づいてはいるものの伏線やらも無いので突拍子のない展開が多い
ラスボスが唐突に現れてそのままバトルが始まる辺りは、1時間くらい意識飛んでたのかと思った

元のゲームがヤクザ世界を舞台にしながらもバカゲーと呼ばれる何でもありな不思議世界なので、本作も任侠モノというよりははちゃめちゃな感覚が強い
特にバトルパートは、カッコよさの中にもふざけ要素がいろいろ出てきて、何というか龍が如くな感じがする
やっぱりマキシマムスパークってすげえんだな
そういう点からすれば監督が三池崇史なのは正解だね

総評として原作を知らずに楽しむのは少しハードルが高め
ただし原作ファンからしても忠実な実写化とは言い難いので、板挟みになったんだろうというのは想像がつく
まあ三池崇史も3日徹夜でゲームクリアして作ったらしいので、睡眠時間の大切さは感じる
ただ個人的に好きだったのは、もはや純ヒロインである真島の兄貴
演じた岸谷五朗の効き目の影響で眼帯が逆になってるけど、まあまあの原作再現
ぶっ飛び具合とふざけ具合が上手い具合に同居しててバトルシーンもカッコいい
この世界観を表したようなカオスキャラに仕上がってるので注目してほしい
あと関係ないけど、ビックリしたのが謎の韓国人 朴を演じてたのが『新感染 ファイナル・エクスプレス』で主人公ソグを演じたコン・ユだったこと
こんなとこに出てたんですね
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