Yukiko

フルメタル・ジャケットのYukikoのレビュー・感想・評価

フルメタル・ジャケット(1987年製作の映画)
4.2
2018年5月6日
『フルメタル・ジャケット』1987年制作
監督、スタンリー・キューブリック。
他に『アイズワイドシャット』『シャイニング』
『2001年宇宙の旅』『時計仕掛けのオレンジ』
『博士の異常な愛情・・・(略)』等の監督作品がある。

フルメタルジャケット・・・意味、
(full metal jacket/被覆鋼弾、完全被甲弾)
貫通性が高い通常の弾丸のことを言う。
弾芯が金属(メタル)の覆い(ジャケット)で覆われている
メタルジャケット弾の一つ。
ギルディング・メタル(真鍮。混合率は銅95%、亜鉛5%)で
覆っている。
軍用ライフルでは、目標衝突時の弾頭変形を防ぎ貫通力を
高めるため、このフルメタルジャケット弾が使われる。
以上、Wikiから。

二部構成。
前半、海兵隊訓練所。新兵としての訓練。
後半、ベトナムの戦場。
アメリカ海兵隊に志願した青年は、海兵隊訓練キャンプで
厳しい訓練をする。
キャンプの教官は、徹底した汚い言葉で新兵を罵倒、体罰、
叱責。
そして、連帯責任による懲罰、いじめ。
落ちこぼれのレナードは、ジョーカーらから助けられ、
射撃が上手なことから認められ訓練をやり遂げる。
が、精神的におかしくなり、卒業式の夜・・・・!!

そして、一人前になった海兵隊員はベトナムに送られる。
ジョーカーは報道部員としてフエ市街に行く。
そこには訓練生の仲間だったカウボーイがいた。
廃ビルの陰に隠れたカウボーイは、敵の狙撃に倒れる。
ジョーカーらは狙撃兵のいる建物を探し、狙撃兵を
見つけるが、それは若い少女だった。


鬼教官の言葉!!
なんでも「クソ〇〇」だし、言葉は悪いし汚いし。
訓練生をこっぴどく叱るし、さげすむし。
はぁ~、字幕を読んでいて唖然!!

教官の気持ちになって、そう言わざるを得ないのは
何故か!?と考えてみた。
戦争に行ったら過酷、今の内にうんと我慢をするように
我慢が身に着くように、戦場はきれいごとなんかじゃない!
心を強くしろ!・・・なのかな?
汚い言葉を羅列するには、敢えてそうするには、それなりの
理由があるのだろうと思う。

そういうことを考えず、叱責を真正面から受け止めて
ナイーブになってしまうと、ストレスでいっぱい!
過剰なストレスは精神を狂わす。
自分の事しか考えられない。
教官の立場は考えられない。考える余裕がない。
・・・ことから不幸がおきる。

レナードに対して、ジョーカーは精神が逞しい。
上官に「ユングの2面性・・・」と言ってのけ、平和を
愛する気持ちと戦争で戦う気持ちの両方を自分の中で
両立させている。

しかし、ベトナムで戦う兵士たち、なんだかゲームでも
やっているみたいに見える。
戦争の悲惨さがあまり感じられない。
Yukiko

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