かず

ヴィデオドロームのかずのネタバレレビュー・内容・結末

ヴィデオドローム(1982年製作の映画)
4.3

このレビューはネタバレを含みます

訳が分からない描写が多く、全ては理解できていない。その訳のわからなさがクセになる。
おそらく、主人公の主観(妄想)を客観的事実として描いていることで、混乱を生じている。
それでも、今みると、描こうとしていることは、とても現代的に感じる。

「古い肉体を捨てて生まれ変わるの。肉体の死は怖くない。」というセリフが示すように、進化した新人類としてビデオの中の人となって永遠に生き続けることが提示されるラストは、『2001年宇宙の旅』+『攻殻機動隊』(魂のデータ化)のようで非常に現代的。
SNSもインターネットすらもない時代に、これほど先見性のある内容を描いていることが信じられない。すごい。

「テクノロジーにより身体を拡張する」ことは、現在、「人間拡張学」として、ソニーと東大が研究している。

ビデオドロームに洗脳されて人殺しする主人公は、SNSに感化され過激な行動をとる現代人にも重なる。
かず

かず