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海でのはなし。のMKのレビュー・感想・評価

海でのはなし。(2006年製作の映画)
4.0
前に見たけど何となく観たくなって鑑賞。
やっぱり歌詞が刺さるなぁ。

青少年の暴力も反抗心も伴わないような心の叫びと、それを包み込んでくれそうな母性とか愛情とか?
女の子サイドから観るとやっぱ気持ち悪いのかなぁ?

でもそういう、スピッツの歌詞に描かれている二人称、君、な感じのまだ見ぬあの子に恋い焦がれていた男子が多かったのは間違いない。

草野さんの紡ぐ歌詞は時間も空間も飛び越えてしまうけど、本質を突いてくるような断片的な歌詞が、大好きだったんだろうなぁ。
個人的な趣味もあるけど、そんなアイコンに宮崎あおいさんはぴったりだった。

抽象的な歌詞が、自分の曖昧な感情を拡散もさせてくれるし、新たな感情を芽生えさせてもくれる。
色々な英語の歌詞も聞いていたけれど、今になって聞くと、やっぱりスピッツが拠り所だったのかなぁ…って甘酸っぱいこと。
でも最後はスパイダーなのね。

だからもっと遠くまで君を奪って逃げる ららら千の夜を飛び越えて 走り続ける

寂しい僕に火を付けて知らんぷりハート型のライター。

どうか正夢 君と会えたら 何から話そう 笑ってほしい

忘れやしないよ 時が流れても いたずらなやりとりや 心のトゲさえも 君が笑えばもう 小さく丸くなっていたこと

離さない 優しく抱きしめるだけで 何もかも忘れていられるよ ほこりまみれの街で

愛で汚された ちゃちな飾りほど 美しく見える光

君と巡り合って もう一度サナギになった
嘘と本当の狭間で消えかけた僕が

時を止めて 君の笑顔が 胸の砂地に 染み込んでいくよ 闇の途中で やっと気づいた すぐに消えそうで 悲しいほどささやかな光

誰も触れない 二人だけの国 終わらない歌 ばらまいて

あたたかい場所を探し泳いでた 最後の離島で

最後の離島…一体何から離れていったのだろう?それとも何かが去ってしまったのだろうか…ずっと気になる切ない歌詞のひとつ。

うーん、さらば青春の光(笑)。
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