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彼女が好きなものはのMKのレビュー・感想・評価

彼女が好きなものは(2021年製作の映画)
4.0
愛すべき家族に囲まれて生涯の最後を迎えたい…こんな平凡なことを2020年代を過ごす若者がリアルに考えているのか?はたまた1990年代にぐらいのクリエイターのノスタルジーかは是非とも議論いただきたいけれど…
「彼女の好きなものは僕であって…ホモじゃない」

山田杏奈ちゃん作品の流れで鑑賞。
ジャケから高校恋愛モノかと思ったけどLGBTQX系でした…だからそれは恋愛モノだろ私。

BL大好き腐女子高生と男性嗜好の男子高校生の不思議な愛情や性嗜好に関するお話し。

ジェンダーとか性嗜好とかに関連した作品を避けてきたわけではないけどなんだか新鮮。

漫画由来のベタベタラブストーリーかと思っていたため思いがけず佳作に巡り会えた…感謝。

この感性や感覚が、こういった古来成立している凝り固まった社会にあって、特異とされる感情を抱く人たちの正解かは分からないけど、純くんの感性には想像が及んだ気がする。

彼の周りには壁があるのはみんなを困惑させないためのもの、彼は自分が嫌いで、みんなのことが大好きなんだ…という想像力は好感が持てた。

摩擦ゼロの単純な世界…摩擦がなければなんにも歯止めが効かない。
摩擦のなかを突き進む推進力と摩擦を解消するための対話や議論が必要であることを高校生たちが表現してくれていた。

壇上の演説と最後の膝枕。
そのほか気の利いたセリフがたくさんあって素敵。

山田杏奈ちゃんとっても可愛かった!
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