可愛いは正義。
可愛いという皮を
上手く被った社会派作品。
全編に渡ってケラケラと
チャーミングに
仕上げてあるけれど、
その実は
チェコ政治に対しての
素晴らしきかなアンチテーゼ。
ちらりちらりと哀愁も見える。
映像としても実験的なものが多くて、
何度見てもイイなぁイケてるなぁ
なんて思ってしまう。
お行儀の悪いお嬢さんたちに
不思議と不快感を感じないのは、
ヴェラ・ヒティロヴァ監督が
女性監督で、
女の子の魅せ方を
よーく分かっているからなのかも。
以下、自分のためのメモ。
…
2人の女の子。
2人はこの世の無用の長物で
余計ものである。
そのことを2人は良く分かっている。
役に立たない無力な少女達。
だからこそ彼女達は笑う。
おしゃれする、お化粧する、
男達をだます、走る、ダンスする。
遊ぶことだけが彼女達にできること。
愉快なばか騒ぎと
絶対に本当のことを言わないこと。
それが彼女達の戦闘手段。
奴らを「ぎゃふん」と言わせるための。
死ネ死ネ死ネ死ネ!分かってるよ。
私達だって「生きて」いるのよ
(岡崎京子)
…